まず、単純明快に一つの仮説を立てよう
雛見沢連続怪死事件
通称オヤシロさまの祟り
その正体を仮定しよう

オヤシロさまの正体
この連続怪死事件を繋ぐキー
そんなものは存在していない、という風に




再度、考えて見て欲しい
一年目、最初の事件

雛見沢ダム工事、その現場監督がその作業員達によって殺される
死体をバラバラにした上、その作業員たちが各々場所に埋める
後に作業員の一人が怖くなり自首し、芋蔓式に捕まるも死体損壊の首謀者は逃走
現在も彼と彼の隠した死体は見つかっていない

そして二年目、第二の事件

被害者は北条夫妻(沙都子の両親)
山間部で北条夫妻の夫の方の落下死体が発見される
その二人が自然公園内展望台から足を滑らせ転落したものと思われる
婦人の死体は発見されていんないが、落下地点が川べりであり、かつ雨のため川は濁流
となっていて恐らくは死体は川に落下し死体が流されたものと考えられる

さらに三年目、第三の事件

被害者は雛見沢御三家の一つ古手家党首夫婦
夫が高熱のため死亡
妻はそれについて責任を感じ沼に身を投げたとされる
しかし、死体は発見されておらず状況証拠(遺書と沼の脇に置かれた靴)だけ
警察は夫の死亡との関連と自殺の偽装考え行方を追っている

そして四年目、第四の事件

被害者は北条沙都子の叔母
バットによる頭部殴打によって死亡
しかし、叔母の手が綺麗なままであることからなんらかの手段で意識を失わせた後に
撲殺したものと思われる
そして事件後数日して甥の悟史が失踪していて、彼らしき人が名古屋で目撃されている



さて、この4つの事件の関連性はなんだろうか
作中でも何度もいわれているのは

 1.綿流しの晩に起きる
 2.一人が死に一人が行方不明になる
 3.村の敵対者である

この4つだ
さて、過去の4つの事件をもう一度見直して欲しい
一年目
二年目
三年目
四年目

この4つの事件
上にあげた3つの共通点以外に共通性があるだろうか?
さらに加えるなら5年目の最初の怪死
富竹さんの死はどうだ
あの奇怪な死をもたらすなんらかの手段を持っているにしてはおかしいではないか
四年目のバットでボコボコに殴って死亡なんて杜撰な殺し方は
では四年目だけは他の事件とは別の何者かが殺したとしよう
ならば何故四年目には祟りが起きなかったというのか

共通点、といわれているから共通性を感じているが
2の「一人が死に一人が行方不明になる」なんて破綻している
死の状況が余りに違いすぎる
そして行方不明の状況なんてバラバラもいいところ
神秘性の欠片すら感じられないような失踪状況だらけだ



一年目の事件が起き
二年目の事件が起きたとき
村人の中で信心深い人が言ったのではないだろうか
「オヤシロさまの祟りだ」と
そしてその共通点について考え始めるわけである

それが村人の中で少しずつ囁かれる
そして三年目の事件が起きる
ここは、すこし疑わしい
誰かが噂を利用したのではないか、とも思える

四年目は、恐らくこれは誰かが祟りの噂を利用したのだろう
だから手口が杜撰なのだ
今までと比べると恐ろしく単純で明快な暴力に頼っている
誰もが思ったことだろう
「ああ、村には祟りを執行しているものがいる」
そう思い込んでしまえば想像を膨らませるモノには事欠かない
綿流し、園崎、人肉缶詰、祭具殿、仕置き……
警察すら欺くほどのなんらかの組織を想像してしまうのだ



全くの独立の事件
それを主観と偏見に足る事前知識を持って観測すれば、人は簡単に思い込む
どこかで破綻していても、何らかの自分では思い浮かばないような巨大な何か
その暗躍を期待してしまう

その証明は要らないだろう
このスレ自体がその証明となるのだから



そして5年目の祟り
これは祟りの噂を利用した何者かによって引き起こされる新しい事件である
その中核にいるのは


裏で暗躍し
圭一に誤解をさせ
魅音を騙し
おそらくは沙都子を騙し
梨花を殺し
死体と入れ替わり
祟りを形にした人物


鷹野三四……











第四の事件は結構たやすかったりする
クロロホルムか何かで昏倒させ、起きる前に滅多打ちにしてしまう
滅多打ちにしたのは怨恨ではなく確実に殺す為だった、というわけだ